KOKEMOMO Sweden | koloni

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コロニー

2012-08-23

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芸術家が愛した自然の中のアトリエカフェ

ストックホルム市のおとなり、ナッカ市(Nacka Kommun)の閑静な住宅街にそのカフェはあります。スルッセン(Slussen)駅から電車に乗って約15分、サルトショー・ドゥーヴネス(Saltsjö-Duvnäs)の駅で降り、美しい水辺をしばらく歩いて行くと見えてくる広い庭と白い建物、それがコロニー(Koloni)です。

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Kolloni_0013.jpgスウェーデンの芸術家オッレ・ニィマン(Olle Nyman)の自宅兼、アトリエだった建物を彼の死後、オッレ・ニィマン文化財団がミュージアムとして一般に公開、それに伴いカフェ、コロニーもオープンされました。

スウェーデンには夏の間だけオープンする「サマー・カフェ」を意味するソンマル・カフェ(Sommarcafé)と呼ばれるものがあり、その多くは美しい緑や水辺など自然を楽しめるオープンカフェとなっています。コロニーもソンマルカフェのひとつで、毎年4月にオープン、夏の間は毎日営業、秋になると週末のみの営業をし、10月には閉店します。

そんな自然に囲まれた環境が魅力のソンマルカフェ、コロニーでは、春のオープンを待ちわびていた近隣の人々がサンルームや屋外のテーブルでお茶や食事を楽しみ、裏庭では子どもたちが芝生を駆け回ったり、木に登ったりと、大人も子どもも思い思いの時間を過ごしています。

敷地内では花やハーブ、ルバーブなどを栽培しており、食材としてはもちろん、花はカフェのテーブルに飾られたり、ケーキのデコレーションとしても使われています。この日もオープン直前にシェフ兼、マネージャーのマーティン(Martin)自らが畑で大きな葉を摘み、ケーキを並べるカウンターを美しい緑で飾っていました。

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Kolloni_0078.jpgこの日、メニューに並んでいたのは
『グリルビーフと新じゃがのサラダ、インゲン豆、レッドオニオン、スプラウトのパルメザンとガーリックのドレッシング添え(255クローナ)』
『ドルマとハチミツ、クルミ、フレッシュいちじくのサマーサラダ(145クローナ)』
『アーティチョーク・クリーム、パルメザン、トマトの天然酵母パンのサンドウィッチ(75クローナ)』
『オーガニックパンケーキ、ベリーとバニラクリーム(75クローナ)』など。
その中から、スタッフのアンナ・エヴァ(Anna-Eva)に勧められた『軽くマリネしたサーモンのレモンとディル添え、新ジャガのマスタードソース煮(215クローナ)』を私たちは頂くことに。彼女いわく「これがいちばん『スウェーデン!』って感じのメニューよ。」と。
サーモンは軽くマリネしてあるだけなので、フレッシュなサーモンそのものの味もしっかり味わうことができます。新じゃがのマスタードソース煮も新じゃがならではの甘みと自家製マスタードの辛みがバランス良くマッチして、なんとも美味!

『カフェ』といってもこのようにフードメニューも充実しているコロニーでは、誕生日、結婚式など各種パーティーを開くこともでき、ケータリングサービスなども行なっています。スタッフの話しによると、6月、7月は毎週のように結婚式の予約が入っているそう。これらの料理を担当するのがシェフのマーティン。マーティンはとても気さくな雰囲気でレジでお客さんと楽しそうに喋る姿もしばしば見られ、そんな彼の雰囲気が地元の人に愛されるこのコロニーの姿と重なります。マーティンはコロニーが閉まる冬の間は、オーナーのヨナス・サンドストローム(Jonas Sandström)が経営する南アフリカにあるリゾートビラ、Antrim Villaでシェフを務めているそうです。

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コロニーが併設されているこのミュージアムの元のオーナーであるオッレ・ニィマンは1909年にこのナッカ市サルトショー・ドゥーヴネスの地で生まれました。若い頃はスウェーデンで美術を学んだ後、海外を巡り、スウェーデン帰国後には王立美術大学で教鞭をとりました。その後、1950年代中頃に故郷であるサルトショー・ドゥーヴネスに戻り、この家で1999年に亡くなるまで、妹のカイサと共に生活し、創作活動を続けました。グスタフスベリの陶器工場でディレクターを務めていたというオッレの母方の祖父が1863年に購入したとい.われるこの家は、現在ではミュージアムとして公開、夏期の木曜~日曜に1日2回、ガイドツアーも行なわれています。オッレのアトリエも彼が使っていた頃のまま残されており、こちらも木曜~日曜に公開さてれいます。このアトリエでは絵画や彫刻などオッレの作品を見ることができます。アトリエ横には新しく作られたギャラリーもあり、若いアーティストのエキシビジョンなどが行なわれています。

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コロニーは夏限定のソンマル・カフェと前述しましたが、冬の約1ヶ月間だけ特別にオープンする期間があります。クリスマスを迎える前の行事、アドベント(降臨節)のファースト・アドベントから12月22日までの間には、スウェーデンのクリスマス料理、ユールボード(Julbord)を楽しむことができます(要予約)。暖炉の火に照らされたカフェは夏とはまた違った表情を見せてくれることでしょう。

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オッレ・ニィマンの愛した緑に囲まれたカフェで、スウェーデンの美しい自然の魅力を感じてください。
※追記:プライスを更新(2013.08.27)



Kolloni_0029.jpgプライス
コーヒー、紅茶 29クローナ
ケーキ類 40~56クローナ

ストックホルムのスムルトロンステッレ
by Koloni(スタッフのアンナ・エヴァ)

Skansen(スカンセン野外博物館)
Hagaparken(ストックホルム郊外の公園)
Moderna Museet(モダンミュージアム)
Mathias Dahlgren(ファインダイニング)

<Snickarbacken 7

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コロニー

住所
Strandpromenaden 6
131 50 Saltsjö-Duvnäs

電話番号
+46 (0)8 716 86 96

電車
Saltsjö-Duvnäs(Saltsjöbanan)

営業期間
4月~10月(秋は週末のみの営業)
ファーストアドベント~12月22日

Web
http://www.koloni.se/